獲物の匂いをかぎつけた私たちは、空腹を満たすために
集落へと突撃。
抵抗する哀れな賊共を一人残らず切り裂き、
次々とお腹の中へと納めます。
リーダーはなかなかの強さでしたが私は同胞を呼び出して
数に物を言わせて袋叩きにします。
強者ならではの引き締まった肉はかなりの美味でした。
集落を廃墟へと変えた私たちは更なる獲物を求めて北へ。
ちょうど手ごろな砦を見つける事ができました。
舌なめずりをしながらいざ突撃
見張りのストームクローク兵を食い殺します。
村人の柔らかい肉もおいしいけれどやはり鍛えられた人間の肉は
引き締まっていて非常に美味です。
食らった人間の数が多いからか、それとも完全な獣へと生まれ変わったせいか
私たちは人間の肉を吟味できるほどまでに味覚や好みが変化していました。
しかし次の獲物を探そうとした瞬間、脳天に激痛が走ります。
頭に手を当てるとそこにはクロスボウの矢が・・・。
肉の味に夢中になり、油断したが為の致命傷でした。
私の体はぐらりとふらつき、危険を察知した私はすぐにその場から逃げ出しました。
それからのことはあまりよく覚えていません。
ただ夢中で北へと向かい、どこかについて、安心しきった私はそのまま眠り込んでしまったのです。
目を覚ました私は、人間の姿で自宅のベットに横たわっていました。
先に目が覚めたリディアちゃんはすでに着替えていましたが、
私は全裸のまま・・・。
しかし、まずは元の姿に戻れたことに感謝しなければなりません。
ストームクローク兵の放ったクロスボウの矢によって致命傷を受けた私は
帰巣本能でこの家まで戻ったということなのでしょう。
そして弱っていたがために元の人間の姿まで戻る事ができたのです。
しかしおそらくこれはほんの一時的・・・。
体調が万全になれば再び私たちは元の卑しい獣へと変わり果ててしまうことでしょう。
そうなったらもう今度こそは、二度と戻る事ができなくなるかもしれません。
私たちは思い体を引きずるようにして、
すぐに同胞団が向かったイスグラモルの墓へと向かうことにします。
途中ドーンスターで体を温めながら、東へと進んでいきます。
後一歩のところでシルバーハンドとの戦闘になりましたが
何とか勝利を収め、いざ墓塚へ。
こうして私たちは何とか人間の姿のままで墓までたどり着く事ができました。
ここまでくれば一安心・・・。もし再び獣になるような事があったとしても
ここにはアエラさんがいるはずなので、何とか理性を保つ事ができるのではないでしょうか。
果たして本当にこのお墓でウェアウルフの治療ができるのでしょうか。
後に引けない私達の最後の駆けが始まります。
今日はここでおしまい!
次回に続きます。